英語でビジネスメールを書く際は、文法や語彙以外にも気を付けるポイントがあります。
今回の投稿では、以下に注目します。
- 一文の長さ
- 「等」の多用
- 「5Ws + 1H」の明確化
1. 一文を短く収める
日本語を書く人は、読点で区切りながら一文を延々と続ける傾向があります。一文が長すぎると、情報の論理的な繋がりが曖昧になり、解釈が難しくなります。
一方、英語圏で教育を受ける人は、小学校の段階から一文を短くする指導を受けます。この指導は高等教育でも続き、筆者がオーストラリアで大学院に在籍していた間も、一文をシンプルに収め、紛らわしい表現を避けるよう何度も指導を受けました。
学術界でなくても、一文があまりに長いメッセージを英語で送ると、親切な相手であれば「意味が分からない」と言ってくれますが、多くの場合、時間の無駄と判断され、無視されます。
特に、近年はビジネスメールをスマートフォンの小さいスクリーンで読む人が増えているので、一文が長すぎると読み手の意欲をそぐことになります。
2.「等」は使用しない
日本語の文章では「等」が多用されます。
公文書や契約書など、曖昧であってはならないはずの文書にも「等」が多用されています。
日本語のネイティブスピーカーのほとんどは「等」を無視して読んでいます。しかし、多くの英語スピーカーは「等」を無視せずに読みます。
日本語から英語への翻訳を依頼される文書にも例外なく「等」が多用されており、翻訳者を悩ませています。しかし、ほとんどの場合、「等」を律儀に英文に盛り込むと、非常に不可解な文章になります。
日本語の法律が英訳されているサイトのほとんどで、日本語の法律の名称に使用されている「等」が “etc.” と訳されています。この “etc” は、ネイティブスピーカーの目には奇妙に映ります。
また、英語スピーカーが文章を読む際に “etc.” を目にすると、 “etc.” に該当する対象は何なのかと考えてしまい、無駄な部分に意識が行ってしまいます。そのため、文章の主なメッセージが伝わりにくくなります。
3. 5Ws + 1Hを明確に
日本語の文章の多くは、 “who”, “what”, “when”, “where”, “why”, “how” をはっきりと示していません。
特に、 “who” が謎になっている文章が多い印象を受けます。そのうえ一文も長いとなると、相手に正確なメッセージを伝えることはほぼ不可能です。
英語では、言語の性質上 “who” を曖昧した文章を書きにくいうえ、誰が何をするのかはっきりしない英文はネイティブスピーカーが読んで苛立ちを覚える可能性があります。
英文を書く際は、誰が何をする(した)のかを明確にするよう心掛けましょう。
また、「随時」、「適宜」、「対応」といった意味がはっきりとしない言葉も英語では避けた方が良いでしょう。
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