実務未経験で翻訳料をもらおうという発想は、甘すぎます。
翻訳の世界では、一流のプロがスキルを提供して対価を受け取っています。
では、翻訳の世界に足を踏み入れるにはどうするのか?
今回の投稿では、この点について説明します。
目次
未経験なら、まずは経験を積む
翻訳の経験がないなら、まずは経験を積みましょう。
経験者の募集のみを受け付けている翻訳会社の募集要項に、「有償の翻訳案件の経験者のみ」とかいてありますか?
対価にこだわらず、とにかく経験を積むべきです。
実務を経験したことがない翻訳家希望者が、市場で価値のつく翻訳を送り出すことはまず不可能です。
翻訳は物書きの亜種であり
アートです
アーティストは売れるまでの期間、裕福な出身でない限り極貧生活を余儀なくされます。
翻訳も同じです。
ボランティアの翻訳者を募集している自治体や団体は数えきれないほどあります。
これらの自治体や団体に問い合わせてみてはいかがでしょうか。
例えば、人道支援の国際団体ワールドビジョンでも、翻訳ボランティアを募集しています。
自分の専門に合わせて、ボランティアで翻訳できる機会を探してみましょう。
ボランティアで仕事をする中で人脈ができ、最終的に良い取引先に出会えるかもしれません。もしくは翻訳でなくても、語学を生かすキャリアの道が開けるかもしれません。
ただし、お人よしになりすぎてはいけません。自分がボランティアできる限界は明確にしておきましょう。
フィードバックをもらう
ボランティアで翻訳の経験を積む中で、フィードバックをもらうことを忘れてはいけません。
翻訳は顧客あっての仕事です。
実際に有償で仕事を引き受けるようになった時、顧客からの評判が悪いと取引が続きません。
翻訳家志望者の多くに見られる問題は、原文の理解よりも訳文の記述です。
訳文の記述力を高める方法は過去の投稿でも説明していますが、ボランティアで翻訳の仕事をする機会があったら、関係者から積極的にフィードバックをもらいましょう。
フィードバックをもらわないままでいると、独りよがりな訳文を書き続けることになり、有償で仕事を始めた後に痛い目に合います。
まとめ
今回の投稿では、未経験で翻訳の仕事を探している人向けの対策を紹介しました。
- 未経験なら、まずは経験を積む
- フィードバックをもらう
基本的に、未経験で翻訳料をもらって仕事をしようという発想は甘すぎます。
翻訳業界には、このような甘い発想の翻訳家希望者をターゲットにした激安案件が大量に転がっています。このような悪質な案件に関わりすぎると、成長の機会が失われるので注意が必要です。