翻訳の仕事をする上でやってはいけないこと

翻訳の仕事をする上でやってはいけないこと

翻訳者として生計を立てていく上で、やってはいけないことがあります。

それは、

  • 感情的になる
  • スケジュール管理が雑

です。


感情的になる

感情的になる

翻訳の仕事をすると、クライアントや取引先からのフィードバック(レビューの結果)をもらうことがあります。

翻訳に限らず、全ての客商売に当てはまることですが、基本的にフィードバックをもらうときはネガティブな内容であることがほとんどです。

クライアントや取引先が納品物に満足している場合は、次の仕事の打診が来るので、フィードバックがなくても分かります。

ネガティブなフィードバックやレビューの結果をもらうと、自分の翻訳者としての素質を全否定されたかの様に捉える翻訳者がいます。

こういう受け取り方はやめましょう。

フィードバックはあくまでも、自分のスキル向上の機会です。

Dr. 会社員は以前翻訳のレビューをした際、プロジェクトマネージャーを介して翻訳者から怒りの込められた返信をもらったことがあります。

返信には「私はこの手直しの分の料金はもらえない。どうしてくれるんだ」と書かれており、Dr. 会社員のレビューが間違っているという内容が感情的につづられていました。

結局、Dr. 会社員がなぜこの様なレビューを送ったかということを、プロジェクトマネージャーに項目ごとに説明して終わりました(もちろんこの説明は無報酬です)。

どんな熟練の翻訳者でも、人間なので間違えることはあります。

レビューで「間違っている」と指摘された場所が本当に間違っているなら、それは素直に認め、

以後気を付けます

という姿勢を取引先に見せることが重要です。

もちろん、翻訳のチェックをする側の姿勢も大事です。

上から目線のコメントを
連発するのはやめましょう

自らの欲求不満をぶちまけている様に見えますし、非生産的です。


ひどいチェッカーが存在することは事実

とはいえ、翻訳業界のチェック料金は全体的にかなり低いので、スキルを備えていないチェッカーが翻訳をチェックしている、という状況は珍しくありません。

過去の投稿でも触れましたが、困ったチェッカーには基本的に以下の傾向が見られます。

  1. 「自分の好みに基づく編集」と「校正」が区別できていない
  2. 訳文をいじくり回して変にしている(不要な手直しが多すぎて、どこの部分が本当にエラーなのか判別不能なくらいに原稿がぐちゃぐちゃになっている)

Dr. 会社員の過去の取引先に、上記を満たすチェッカーさんがいました。

納品後にいつも戻ってくるチェック済み原稿に、不要な手直しが無数に入っており、訳文がおかしくなり、誤訳も導入されていました。

一度(二度だったかも)プロジェクトマネージャーに伝えたのですが、一向に改善しないので、この取引先からは徐々にフェードアウトしました。


スケジュール管理が雑

スケジュール管理が雑

いくら素晴らしい翻訳ができても、時間にルーズな翻訳者は仕事の機会が減ります。

納期を守れない翻訳者は、取引先からの評価が劇的に低くなります。

また、必要な時に連絡が取れない翻訳者も、仕事の機会を逃しがちです。

フリーランスの翻訳者は、「万が一」の事態を常に想定しなくてはなりません。

よって、自分の力量を客観的に理解する必要があります。

フル稼働で締め切りギリギリに納品可能、というスケジュールで打診された場合は、案件を受けるかどうか、慎重に判断すべきでしょう。

信頼関係が築けている取引先であれば、納期を交渉することが可能です。

Dr. 会社員は、できないものを「できる」といって引き受けるよりは、高品質の納品物を確実に届けることを優先しています。

また、納期ギリギリの仕事は精神的な負担が大きくなり、エラーにつながる可能性も高くなります。

特殊部隊や軍隊での経験がある人は別かもしれませんが。


まとめ

まとめ

本投稿では、翻訳の仕事をする上でやってはいけないことを以下の二点に絞って説明しました。

  • 感情的になる
  • スケジュール管理が雑

翻訳の仕事には、資格を取ったりトライアルに合格したりした後にも気を付けるべき点がたくさんあります。

いくら質の高い翻訳ができる翻訳者でも、一般的なビジネスマナーが身に付いていないと、仕事の機会を失う可能性が高くなります。