貯金を頑張りすぎると貧乏になる

貯金を頑張りすぎると貧乏になる

他の先進諸国の人達と比較すると、日本人は「財を築く」という概念と「現金保有」を同一視している人が多い気がします。

しかし現実は、貯金を頑張って現金を保有するだけ(貯蓄)だと、いくら大金を持っていても徐々に貧乏になっていきます。

この点については、インフレについて説明した投稿で触れました。

家計の話になると、英語圏の国では必ず「saving(貯金)」と「investment(投資)」がセットで出てきます。

一方、日本人が家計の話をすると、「みんなの貯蓄額」というフレーズがしょっちゅう出てきます。

ガイジンが投資の話をしていると、日本人は「ガイジンはギャンブルが好き」と考えがちです。

しかし、この発想は「大金を持っている人は悪人ばかり」と日本人が洗脳されているが故に出てくるのです。

日本人が現金を大量に蓄えていることでメリットを享受できるのは銀行と政府くらいです。

必死に働いてコツコツと小銭を貯め続けることが善人の証と思い込んでいると、投資は悪いことと考えてしまいます。

実際は、「大金を持っている人の中には悪人が一定数いる」というのが正しい表現です。

貧乏な悪人は、星の数ほどいます。

コツコツと貯金する有害な人も、星の数ほどいます。


現金の価値が現在より上がることはない

現金の価値が現在より上がることはない

現金を大量に保有することは、資産を築く過程で取り入れる戦略としては有用です。

ただし、
持っているだけではダメです

なぜなら、資本主義の世の中では、現金の価値が時間の経過と共に失われていく仕組みになっているからです。

現金は確かに非常に有用です。

金融界には「cash is king」という有名なフレーズがある位です。

現金は他の金融資産に比べて流動性が非常に高いことが強みです。

現金以外の金融資産はそのまま支払いに当てられないので、現金に換える必要があります。

流動性の低い金融資産は、現金化するのが大変です。

不動産が良い例でしょうか。

しかし、流動性が低い金融資産は、現金と異なり長期的に持っているだけで価値が上がっていくものがあります(もちろん、下がるものもありますし、メンテナンスが必要なものもあります)。


「現金は安全な資産」は危険な思い込み

「現金は安全な資産」は危険な思い込み

現金は安全な資産ではありません。

安全だと思っている人は恐らく、「安全」と「安定」を混同しているのだと思います。

現金は確かに安定している資産です。

他の金融資産と異なり、価値が乱高下する可能性は限りなく低いと言えます。

そんな現金でも、国がデフォルトしたらおしまいです。

現金は
安全なのではなく
安定的に価値が下がっていく
金融資産です

今後が比較的ハッキリと見えるので、安心感があるのかもしれません。

安定的に価値が失われていく未来が見えることで得られる安心感は、錯覚です。


まとめ

まとめ

今回の投稿では、貯金を頑張りすぎると貧乏になる理由を説明しました。

お金持ちになるための第一歩として、貯金は間違いなく必要です。

問題となる行為は
貯金から貯蓄へとエスカレートして
現金を貯めこんだままにすることです

貯めこんだままの現金は、価値が下がっていくだけです。

今日5万円で買えるモノの多くは、10年後には5万円では買えません。