「クライアントは常に正しい」は誤謬

「クライアントは常に正しい」は誤謬

翻訳者とは一般的に、高度な技術と知識が必要であるにもかかわらず、関係者から何故か下に見られがちな職業です。

特に、この傾向は日本で強く見られます。

こんなに翻訳者の立場が低い国は、珍しいかもしれません。

Dr. 会社員は、自分の住んでいる国で翻訳者の立場が日本ほど低いと感じることはありません。

そのため、Dr. 会社員は、自分の取引先に日本人や日系組織(グローバル企業の日本支社など、常駐している日本人の担当者がいる所)をできるだけ入れないようにしています。

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翻訳家デビューは、40代が無難かも

翻訳家デビューは、40代が無難かも

翻訳は若い人に向いていない仕事です。

何故なら、翻訳では語学力以上に表現力と教養が大事だからです。

検定や入試で測定できる「語学力」は、暗記がメインなので若い人の方が高いスコアを取りやすいかもしれません。

しかし、検定や試験で測れる語学力と、メッセージを理解するコミュニケーション力と読みやすい訳文を書く表現力は別次元です。

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翻訳がしたいのか、お金を稼ぎたいのか

翻訳がしたいのか、お金を稼ぎたいのか

翻訳は儲かるのか?

という質問をあちこちで見かけます。

Dr. 会社員自身の経験に基づくと、翻訳からの収入でそれなりにゆとりのある生活を送ることは十分に可能です。

フリーランス翻訳者は、交通費や被服費、交際費がかからず支出が少ない分、他の職業と比較して収入が低めでも(お金のかかる扶養家族がいなければ)十分に生活できます。

ただ、翻訳業を始めてすぐに十分な収入が得られる人はごく少数だと思います。

基本的にそういう人は、翻訳業を始める前に、関連する業界で文章を書くスキルと専門知識を身に着けています

「翻訳業を始めたいが儲かるか心配」という人は、自分が「翻訳をしたいのか」、それとも「お金を稼ぎたいのか」を明確にすべきだとDr. 会社員は思います。

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翻訳者には、間違いなく向き不向きがある

翻訳者には、間違いなく向き不向きがある

翻訳者として仕事を続けていくには、向き不向きがあります。

翻訳者といっても、フリーランスと雇われ翻訳者では、求められる資質が異なります。

雇われ翻訳者の場合は、サラリーマンに必要な資質を備えていることが最低条件でしょう。

むしろ、フリーランスに必要な資質が備わり過ぎていると、サラリーマンとしては生きにくいかもしれません。

今回の投稿では、主にフリーランス翻訳者に必要な資質を考察します。

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英語が使えないのは、リスク

英語が使えないのは、リスク

日本で暮らしている限り、英語は不要です。

しかし、この場合の「不要」とは、「ない方が良い」という意味ではありません。

「なくても良い」、つまり「英語が使えなくても生きていくことは可能」という意味です。

実際、日本語しか使えないというのは、リスクです。

外国語がペラペラでカッコイイとか、英語で偏差値を引き上げて難関校に入学とか、そういう薄っぺらいことはどうでもいいのです。

言語スキルは生き方に影響するため、重要なのです。

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翻訳者とお酒の切ない関係

翻訳者とお酒の切ない関係

Dr. 会社員は、お酒が好きです。

若かりし頃は、バーテンダーになってもいいかな、と本気で思った時期があったくらいです。

しかし今は、お酒がいくら好きでも仕事を犠牲にしてまでは飲めない、という切ない状況です。

フリーランス翻訳者としてまともに仕事をする上で、残念ながらアルコールは非常にネガティブな要素です。

そのため、飲酒するのは年に一、二回です。

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翻訳していない時間の使い方

翻訳していない時間の使い方

Dr. 会社員は一年中ほぼ毎日、多かれ少なかれ翻訳の仕事をしています。

作業量の予測が立てられない仕事の性質上、自分から「休みます」と宣言しない限りは、常に仕事が入って来る可能性があります。

しかし、専業翻訳者と雖も、使える時間を全て翻訳に全力投球しているわけではありません。

今回の投稿では、Dr. 会社員が翻訳をしていない時間にやっているいることを紹介します。

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「お金を取るか時間を取るか」はナンセンス

「お金を取るか時間を取るか」はナンセンス

「お金を取るか、時間を取るか」という問いは、21世紀では当たり前のようにあちこちで見聞きするようになりました。

現代人は深刻な時間不足に悩まされています。

テクノロジーが発達して瞬時に行える作業が増えたため、何でもかんでも、あっという間にできないものはおかしい、と錯覚している人が増えたことが要因の一部でしょう。

その上、日本の場合は特に、他の先進国と比較して国民全体が年々貧しくなっているので、少しでも高い給与が得られるチャンスがあれば、時間を犠牲にしてでもチャレンジすべきかと悩む人が増えているのでしょう。

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「翻訳をフリーランスで」は失敗なのか

「翻訳をフリーランスで」は失敗なのか

翻訳家の多くはフリーランスです。

フリーランスは失敗するかもしれないから怖い、と考える人は世の中にたくさんいます。

これは、サラリーマンに囲まれて育った人にとっては自然な発想だと思います。

Dr. 会社員も、昔々日本にいた頃はそう思っていました。

日本を出た後も数年はそう思っていました。

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