「投資は自己破産への第一歩」とでも考えているのではないかと思えるくらい、日本人の多くが投資を恐れています。
そして、投資する代わりに、安全と信じている現金を貯めこんでいます。
確かに投資にはリスクがあります。
リスクがあるということはつまり、元本割れする可能性があると同時に、大きく増える可能性もある、ということです。
「リスク(risk)」とは、ただ単に「危険(danger, catastrophe)」という意味だけを指す言葉ではありません。
金融界で用いられる「リスク」は、実際のリターンが想定していたリターンと異なる可能性を指します。
つまり、「良いことも悪いことも含めた可能性(possibility, chance)」に近い意味があります。
現金は「低リスク」と呼ばれる金融資産ですが、Dr. 会社員は現金を「低リスク」とは考えていません。
「リスク」を「危険」と同一視するなら
現金はむしろ
長期的には「高リスク」な金融資産です
その理由は、現金を持っているだけだと確実にじわじわと貧乏になっていくからです。
物価の上昇と共に、現金の価値は失われていきます。
つまり、投資は確かに怖いが、現金を大量に保有してそのままにしている方がもっと怖い、ということです。
目次
投機は本当に怖い
投資と聞いて「お金が無くなる、怖い」という発想しか浮かばない人は多分、投資と投機を混同しているのだと思います。
何も勉強せず、ただ「専門家」や「プロ」と称する人の言葉を鵜呑みにして自分が理解していない対象にお金をつぎ込むのは、投資ではありません。
それは、根拠のない希望に基づく投機です。
投資の経験をある程度持つ人は大抵、「アナリストの意見は話半分でいい」と考えています。
「一切聞かなくていい」と言い切る人もいます。
Dr. 会社員は、アナリストの意見は多少参考にしますが、本当に「参考程度」です。
専門家やアナリストは、予言が外れても責任は一切取らなくてよい、という事実を踏まえれば、この人達の意見をどの程度信用すべきかの判断が付くことでしょう。
Dr. 会社員は特に、マクロ経済分析は当てにしていません。
「かもしれない」、「~のもようだ」といった、誰でも言えるようなコメントばかりだからです。
投資で一喜一憂は禁物
投資で一喜一憂は禁物です。
一般的に、投資では
資産の評価額が常に変動します
株価は特に大きく変動します。
よって、短期的な変動に感情的に反応すると大金を失うことになります。
自分できちんと勉強して、将来性があると判断した先に投資することで、短期的な値動きに反応したり、集団に追従したりせずに済みます。
むしろ、多くの著名な投資家がアドバイスしている様に、優良な会社の株が値下がりしたときは「バーゲンセール」です。
個人投資家の中には、自分の投資先に自信が持てるほどリサーチしていない人がいます。
ちゃんと勉強していない人は、投資先の本質と関係なく評価額が急に下がった時に、動揺して売ってしまいます。
こうして、せっかく保有してきた資産を、値下がったタイミングで売ってしまうことになるのです。
その一方で、「don’t try to catch a falling knife(落ちてくるナイフを掴むな)」という言葉もあるので、値下がっているから買えば良いというわけでもありません。
また、値上がりが止まらない場合はバブルの可能性があります。
投資において、集団心理に影響されて感情的に反応しないようにするには、やはり勉強が必要です。
まとめ
今回の投稿では、投資は怖いが現金保有はもっと怖い、とDr. 会社員が考えている理由を説明しました。
投資で損失を計上することは、確かにあります。
投資には「リスク」があるので、時に発生する一定の損失は避けられないことかもしれません。
とはいえ、投資では評価額が増える「リスク」もあります。
ポートフォリオを適切に分散すれば、取り返しのつかないような大損は避けられます。
多くの投資家が言っている様に、全体的には長期的に資産が増えていくのが投資の一般的な傾向です。