翻訳支援ソフト「トラドス」の問題

翻訳支援ソフト「トラドス」の問題

Dr. 会社員はRWS社の翻訳支援ソフト「トラドス」(英語では”Studio”と一般的に呼ばれています)を使っています。

機能が多すぎるため、インターフェイスの文字やアイコンが小さくてよく見えないのが難点ですが、市場に数多く出回っている翻訳支援ソフトの中では最も使い勝手が良いと感じています。

便利は便利なのですが、トラドスの最大の難点はこれです。

クラッシュが多い


単語帳が原因

単語帳が原因

Dr. 会社員は広義で自然科学に属する分野の日本語から英語への翻訳を主に受注しています。

自然科学なので、長い名称や似ている名称を頻繁に使用します。

Dr. 会社員は、日本での高校と大学の受験を終えてからは暗記と疎遠になっているため、今更ややこしい名称を正確に覚えることに積極的にはなれません。

そのため、トラドスの翻訳メモリと単語帳をフル活用することで、作業時間を短縮しています。

ただ、どうもトラドスの単語帳がクラッシュの原因になることが多いようです。

あるプロジェクトを進めている時に、あまりに頻繁にソフトがクラッシュするのでネットで原因を調べたところ、「翻訳メモリが壊れている」という意見が多く見つかりました。

そこで、新規の翻訳メモリを別に作り、気を取り直して作業を再開したのですが、やはりクラッシュが続きました。

そこでふと思いついて、単語帳「Termbase」をプロジェクトから切り離したところ、クラッシュが収まりました

よって、この時のクラッシュの原因は、翻訳メモリではなく、単語帳だったということになります。

単語帳が何故クラッシュの原因となっていたのかは結局分かりませんでしたが、トラドスがクラッシュし続ける場合は、単語帳を疑うのも一案のようです。


トラドスのTermbaseは非常に便利です。

特に、日→英ではスペルの最初の文字を入力するだけで候補が表示されるので、長い名称を扱う自然科学系の案件ではタイピングの時間を大きく節約できます。

しかし、バグが多いことは間違いなく難点です。

Dr. 会社員が最も頻繁に使用しているTermbaseファイルは、日本語の原文に「本」や「ホ」の文字が入っているセグメントの単語を一切認識してくれません。

これまでにこのファイルに登録した用語に使用されている文字のどれかが、プログラムと相性が悪いのかもしれません。

Termbaseが単語を認識しない場合、原文を編集して「本」と「ホ」の字を削除すると、認識されるようになります。


翻訳メモリが原因

翻訳メモリが原因

Dr. 会社員が経験した謎の連続クラッシュは単語帳が原因でしたが、巷では「壊れた翻訳メモリ」がクラッシュの原因として頻繁に議論されているようです。

同じメモリをずっと使っているとデータがどんどん蓄積されてファイルの容量が増加します。

気が付くと1GBを超えている、ということも現実としてあり得ます。

ファイルの容量が大きくなりすぎると、データのどこかにバグが生じてクラッシュの原因となるかもしれません。

翻訳メモリのファイル容量が大きくなることがクラッシュの原因となることの真偽は分かりません。

しかし、Dr. 会社員は、念のためメモリを小分けにしています。


まとめ

まとめ

今回の投稿では、Dr. 会社員が日頃RWS社の翻訳支援ソフト「トラドス」を使用する中で遭遇するトラブルのうち、主なものを紹介しました。

まだまだ改善の余地がある製品だとは思いますが、それでもやはり便利です。

Dr. 会社員は、トラドスを使うことで、案件次第では作業時間を30%ほど短縮できます。