多読(英語)のスピードを上げる方法

多読(英語)のスピードを上げる方法

洋書の多読を実践している人の多くが、

読むスピードが
なかなか上がらない

という悩みを抱えています。

今回の投稿では洋書をはじめ、英語を読むスピードが上がらない理由と改善策を説明します。


理由1:日本語に訳している

理由1:日本語に訳している

多読を実践しても読むスピードが上がらない一番の理由はこれです。

英語を日本語に訳しながら読むと、ものすごく時間がかかります

何故なら、以下の様なステップで英語を読むことになるからです。

文の始めからピリオドまで
一度英語をスキャン

(ほとんどの場合)
後ろから前に向かって
英語を日本語に訳す

前まで戻ったら
目の前にある英語を
頭の中の和訳と照会しながら
もう一度読む

一文ごとに前後を行ったり来たりしていたら、全体の文脈がとらえられず、文法解析作業で終わってしまいます。


理由2:語彙が足りない

理由2:語彙が足りない

別の投稿でも触れましたが、第二言語で新しい知識を習得するには、第二言語を母語とほぼ同じレベルにまで上達させる必要があります。

知らない言葉が出てきたときに辞書を引かずに予測する力も、第二言語の運用能力が相当上がっていないと無理です。

多読の際、分からない言葉を多少飛ばしても、全体の文脈がつかめていれば問題ないのですが、知らない単語に遭遇してそこから書かれている内容が分からなくなるようなら、語彙が足りないサインです。


理由3:背景知識不足

理由3:背景知識不足

よく知らない分野の本を読んでも、読むスピードを上げるための多読の練習にはなりません。

上述の通り、第二言語で新しい知識を習得するのは「英語学習者」のレベルでは少々ハードルが高いと思います。

別の投稿でも触れましたが、洋書の多読で英語を読むスピードを上げたいのなら

自分が
背景知識を持っている
ジャンル

を選ぶことをお勧めします。

多読の目的が新しい知識の習得であるなら、知らないジャンルでも良いのですが、読むスピードを上げる、という目的においては、既に知識を持っているジャンルの本を読む方が効果的です。


改善策1:英語のまま、前から読む

改善策1:英語のまま、前から読む

いろいろなサイトでもアドバイスされていますが、多読の際は

英語のまま
前から読みましょう

前から読む、といっても実践はなかなか難しいものです。

Dr. 会社員のお勧めは、一度「読む」という作業から離れてみて、YouTubeなどで見つかるオーディオブックを聞いてみることです。

英語を目で追うと、長年の癖でどうしても上記で説明した和訳を介した読み方をしてしまいがちです。

耳から入る情報は否が応でも入ってくる順番で理解していかないといけないので、前から英語を理解する練習になります。

練習用の教材には、ゆっくり読み上げられているオーディオブックがお勧めです。

じっくり練習するなら子供用の絵本がいいかもしれません。

例えば、こんな感じです。

ニュースやエンターテインメント系はだめです。早口すぎます。

「read aloud」のキーワードでYouTubeを検索すると子供向けの本の音読がたくさん見つかります。

もう少し上級の素材を探しているなら「audiobook」で検索すると色々と出てきます。

もう少しハイレベルなオーディオブックを探している方にはこちらがお勧めです。

ノーベル経済学賞を受賞したDaniel Kahneman教授の著書 「Thinking, Fast & Slow」です。

Dr. 会社員は最近、翻訳の仕事が山積みでもうこれ以上字を読みたくないと思ったときにこのオーディオブックを聴きました。直観的なリアクションと、考えた上でのリアクションを比較分析する本です。


改善策2:知っている分野の本を読む

改善策2:知っている分野の本を読む

これは理由2と理由3の両方に対処する解決策です。

前述の通り、第二言語で新しい情報を吸収するのは至難の業です。

これができる人はこのページは恐らく読んでいません。

知っている分野の本を読むことで、問題点1で挙げたように一文ごとに前後を行ったり来たりせず、英語のまま前から読んでいく癖がつきます。

まとめ

まとめ

洋書の多読を実践してもなかなか読むスピードが上がらない人に向けて、Dr. 会社員の自身の経験に基づく解決策を紹介しました。

英語を読むスピードを上げる基本中の基本は

和訳しながら読まない

ことです。

上記でさらっと説明しましたが、言うは易く行うは難し。数年単位で上達できれば上出来です。

他の投稿でも触れていますが、日本語と英語は非常に相性が悪く、日本語が母語の人が英語を習得するのは本当に大変なことなのです。あきらめずに頑張りましょう。