翻訳家になりたいなら、良書をたくさん読みましょう。
プロの翻訳家の多くは、読書の習慣を持っています。
本投稿では、翻訳家を目指す上で、読書が非常に重要性である理由を説明します。
目次
読書量と記述力は比例する
翻訳の質の決め手となるのは訳文の読みやすさです。
人は文章を書く際、現在までに目にしてきた表現や語彙を無意識に使用しています。
つまり、現在までにレベルの高い表現がインプットされていない限り、高品質な訳文を書くことは無理ということになります。
常識的に考えて、見たことも聞いたこともない表現を使えるわけがありません。
そのため、レベルの高い翻訳者になるには膨大な量の本を読む必要があるのです。
翻訳で生計を立てているDr. 会社員が今までに読んできた本や論文の量は、過去の投稿で紹介しています。
また、インプットされている語彙や表現が低レベルだと、アウトプットも当然低レベルになります。
近年はSNSが発達したため、変な日本語を使っている人でも大量の情報を公開できます。
ネットから情報を得る場合には特に内容を吟味し、良質かつ有益なものを選択的に吸収する習慣を付けましょう。
読書で集中力が高まる
高度な翻訳には高い集中力が不可欠です。
集中力を高める有効な手段に、読書が挙げられます。
気が散っていてもできるような文書の翻訳は、一流の翻訳家に回ってきません。
誰にでもできる翻訳は、過去の投稿でも説明した様に、尋常でなく低いレートに甘んじている翻訳者が取り合っています。
読書が集中力の向上にどう影響するのかは、過去の投稿でも説明しています。
良書を読むことで知識が深まる
本ブログを通して繰り返し説明していることですが、余人に代えがたい翻訳家になるためには専門知識が不可欠です。
良書を読むことで、専門知識を深め、関連する語彙や表現を学べます。
SNSやネットで見つかる出所の不明な情報ばかりを流し読みしていてはいけません。
各方面で指摘されているように、SNSやその他ネット上で拡散している情報には良質なものもある一方で、大部分が無益なジャンクです。
よって、出版社を通して出版されている書籍や、学術誌から出版されている論文など、出所に信頼のおける情報を積極的に読む方が、情報の信頼性を吟味して取捨選択する時間を節約できます。
また、信頼のおける出版物は、プロによる校正が入っているため、使用されている言葉がきれいです。
(非英語ネイティブが書いた英語の論文には、少々不思議な言い回しが使われていることがあります)
まとめ
今回の投稿では、ハイレベルな翻訳家を目指す上で、読書が非常に重要である理由を説明しました。
- 読書量とライティング力は比例する
- 読書で集中力が高まる
- 良書を読むことで知識が深まる
読書の習慣を持つ翻訳者は、訳文を一目見るだけで、その訳文を手掛けた人が日ごろから良書を読んでいるかどうかが分かります。