翻訳は非常に将来性のある仕事です。
特に、本物の言語運用能力と専門知識を持つ人には、今後も安定して仕事が入ってくるでしょう。
日本語と英語のペアは機械翻訳がカバーしきれていないので、内容が高度になればなるほど、人間の翻訳者が必要です。
目次
機械翻訳は事実確認どまり
近年、機械翻訳の性能は飛躍的に向上しました。
そのため、個人で使用する目的であれば、無料で使える「Deep L」や「SYSTRAN」などの翻訳サイトで十分事足ります。
これらの機械翻訳の中には、最近まで鬼門扱いされてきた日⇔英翻訳でさえも、素晴らしい精度で対応できるものもあります。
ただ、いくら精度が高くても、やはり全体的なニュアンスというか、文章の口調が所々ヘンです。
しかも、機械翻訳された訳文を一度でも見てしまうと、その後原文を読む際、頭に入っている訳文を基に原文を読んでしまいます。
そのため、機械翻訳に問題があると、原文の解釈にも問題が生じます。
機械翻訳でおかしくなってしまった訳文を後から修正するのは、最初から訳すよりも時間がかかることがあります。
上記の理由から、機械翻訳の手直し案件(=激安ポストエディット案件)は、事業が維持できないため、専業翻訳者は全力で避けます。
日⇔英翻訳では、まだまだ人間の翻訳者が必要です。
高度な翻訳ほど、「人間」を指定
現在の翻訳業界では、翻訳する文書の内容が高度であればあるほど、一次発注者が「人間」の翻訳者を指定する傾向があります。
文書の専門性や重要性が高い場合、発注者は依頼先を厳選しています。
Dr. 会社員は、公文書や学術文書の依頼を受ける時に、クライアントからの指示に「機械翻訳は使用しないこと」と書かれているのを度々目にします。
機械翻訳の産物は、人間の手によるものでないことが割と簡単に分かります。
こっそり機械翻訳を使うとすぐバレます。
そして信用が地に落ちます。
Dr. 会社員が記者をしていた頃、ネット上の英語の記事をGoogle翻訳にかけたものに手を加えてそのまま出稿しようとしている社員を見かけました。
もちろん、一瞬でバレました。
相手はデスク、物書きのプロです。
まとめ
今回の投稿では、翻訳は非常に将来性のある仕事だということを、以下の点から説明しました。
- 機械翻訳は事実確認どまり
- 高度な翻訳ほど、クライアントが人間を指定する
日⇔英翻訳は、翻訳者の実力次第で、将来性のある魅力的な分野になると思います。
ただし、この仕事はアーティストと同じく、「稼ぐ」という域に達するには尋常でない努力が必要です。