Dr. 会社員は本業でフリーランスの翻訳に従事しており、翻訳以外のあらゆる作業が副業、という状態です。
本ブログで何度も書いていますが、副業の翻訳でまとまった収入を期待するのはやめた方がいいと思います。本当に。
一方、オンライン界は副業の翻訳を勧めるブログまみれです。
これらのブログの多くが、「副業の翻訳は稼げる」というメッセージを発信していますが、読んでみるとパターンが似ていることが分かります。
副業の翻訳(英語を使った副業)が稼げる
↓
クラウドソーシングに登録しよう
という流れが一般的です。
しかし、クラウドソーシングを勧めている筆者自身は、クラウドソーシングを使った翻訳の副業はやっていない感じです。
自分の体験談がまったく書かれていません。
しかも、こういうブログのほとんどに、クラウドソーシングのアフィリエイトリンクがたくさん貼ってあります。
目次
クラウドソーシングは実際どうなのか
Dr. 会社員は興味本位でクラウドソーシングに登録してみたことがあります。
実体験を通した発見は以下の通りです。
- 案件はたくさん
- 報酬が低め(でも要求は多い)
- 納期が厳しい
何だか大変そうに見えたので入札はしていません。
よって、Dr. 会社員がクラウドソーシングの翻訳についてはっきり分かっているのは、上記のみです。
本ブログでは、クラウドソーシングの翻訳に懐疑的な見方ばかりを書いているので、実際にクラウドソーシングで翻訳の仕事を受けて、まとまった収入(月20万円位?)を得ているという人がいれば、是非教えていただきたいものです。
Dr. 会社員には、翻訳がクラウドソーシングで稼げるタイプの仕事とは、どうしても思えません。
一方、クラウドソーシングで稼げるタイプの仕事というのはあるはず、とも思っています。
「翻訳会社のトライアルに受からないからクラウドソーシングしか選択肢がない」という人は、翻訳スキルそのものに問題がある可能性が高いと思われます。
翻訳スキルに問題があるまま、低い報酬の仕事を受け続けるのは非効率的です。
こういう場合は、低報酬の仕事を手あたり次第受け続けるより、まとまった時間を確保してスキルを向上させる方が、長期的に高いリターンを期待できます。
翻訳では非常に高い集中力が必要
翻訳を副業にすると、
納品物の質が落ちます。
その理由は、作業に集中できないからです。
翻訳は、何かの片手間でできるほど甘くはありません。
翻訳に限らず、フリーランスは毎回の納品物の質が今後の取引にダイレクトに影響します。
よって、気が散っている状態や、二日酔いの状態で作業するというのは、リスクが高すぎます。
ノマドで翻訳なんて、もってのほか
ノマドで気軽に翻訳、という発想は危険です。
作業場の環境は、翻訳者としての信用に大きく影響します。
翻訳で扱う文書は
機密文書です。
公共の場で作業すると、取引上の規約違反になり、クライアントからの信頼を失う恐れがあります。
よく考えてみましょう。
ある企業から社内文書の翻訳の依頼を受けたとします。
そして、この企業では、原文の資料を機密文書として取り扱っているとします。
社員は全員、パソコンを許可なく社外に持ち出すことが禁止されており、社外でネットを使う時は会社が用意したVPNを使用しなければならないと仮定します。
この設定で、翻訳者がオープンスペースの駅近カフェで公共のWi-Fiを使って作業していたら、その資料は社内秘どころか、一般公開文書です。
良い案件を持っている会社の中には、無料のウェブメールしか使っていない翻訳者とは取引しないという所があります。
まとめ
今回の投稿では、副業で翻訳するから収入が低くなる、とDr. 会社員が考えている理由を説明しました。
翻訳は、空き時間を活用してガッツリ稼ぐ、という類の仕事ではありません。
空き時間を活用する翻訳は、好きなことをしてお小遣いを稼ぐにはピッタリです。
ただ、生活がかかる場合は、副業で翻訳をすることでかえって貧乏になるのでは、とDr. 会社員は思っています。