翻訳業を末永く営むための心得

翻訳業を末永く営むための心得

翻訳業は、常に一定数の人々から注目を集めている、地味ながらも根強い人気を誇る職業です。

この仕事の良いところは、資格の要らない専門職、という点です(今後はどうなるか分かりませんが)。

*ただし、資格が要らないということと、スキルが不要ということは同義ではありません

翻訳家としていったん軌道に乗ったら、ほどほどの自己研鑽を継続しさえすれば、恐らく残りの人生は翻訳家として過ごせるのではないでしょうか。

日本国内を含め世界各地で翻訳家向けのセミナーやらイベントやらは開催されていますが、参加は個人の自由です。

対照的に、資格が求められる職業の多くは、勉強会や学会に定期的に参加したり、検定を受け直したりすることで資格を更新できる仕組みになっています。

しかし、資格の更新に追われることがないという非常に恵まれた環境に置かれているにもかかわらず、翻訳業を長年続けられる人はかなり少ない様です。

Dr. 会社員が今まで自分の周りを見てきた限り、翻訳業が続けられるかどうかは、翻訳スキルはもちろんですが、これ以外の要素にもかなり大きく左右されている気がします。


心の健康

心の健康

翻訳家は孤独です。

孤独が心の健康に大きく影響するタイプの人は、翻訳家としてキャリアを積むのは難しいかもしれません

もちろん、不可能ではありませんが。

人嫌いである必要はないものの、一か月程誰とも話していない状態でも全く気にならない、くらいの性格の人が、心の健康の点では翻訳家に向いているような気がします。

Dr. 会社員の知っている限りでは、本業の翻訳家として長年キャリアを積んでいる人のほとんどが「ほぼ引きこもり」です。

この方達が「完全な引きこもり」と違うのは、時々急に一人で遠くに旅立つ傾向が強い(Dr. 会社員含む)ことでしょうか。

Dr. 会社員は非常に社交的な翻訳家を一人知っていますが、この方は専業の翻訳家ではなく、「翻訳の先生」が本業になっている様です。

さらに、Dr. 会社員が今まで見てきた限り(自分自身の経緯も含む)では、引きこもり色の弱い翻訳家は、通訳にウエイトを置いている人が多い気がします。

つまり、通訳の仕事がない時にたまたま翻訳の依頼があれば引き受けている、といった具合です。


体の健康

体の健康

翻訳家としての日々には、不健康なライフスタイルに陥るトラップが満載です。

  • 座りっぱなし
  • 冷蔵庫や電子レンジが半径5 m以内
  • 勤務時間が不定期
  • 飲酒・喫煙が自由

過去の投稿でも触れましたが、座りっぱなしは非常に危険です。

筋肉が衰え、基礎代謝が落ちます。

基礎代謝が落ちると体脂肪が増えやすくなります。

多すぎる体脂肪は、様々な生活習慣病の引き金になるうえ、免疫力の低下につながると指摘している専門家はたくさんいます。

また、余計な脂肪は呼吸器系を圧迫するので、風邪をこじらせて重症化する可能性が高まります。

内科系の問題だけでなく、座りっぱなしは腰痛の原因にもなります。

腰痛以外では、キーボードを使いすぎて腱鞘炎になる人もいる様です。

また、勤務時間が不規則になりがちなので、食事や睡眠も不規則になる人もいます。

不規則でも量と質をちゃんと管理できれば大丈夫かもしれませんが、現実はそう簡単には行きません。

フリーの翻訳家として仕事を続けていくには
食事、運動、睡眠全てにおいて
かなり厳しい自己管理が必要です

体の健康と心の健康は互いに影響し合うので、両方をうまくコントロールすることが大切です。

健康を損ねると、仕事に集中できません。

その上、出費が増えます。


まとめ

まとめ

今回の投稿では、翻訳業を末永く営むための心得を一部紹介しました。

翻訳業を末永く営むため、と書いたものの、上記の多くは翻訳業に限らず、どんな職業に就いている人にも当てはまる内容かもしれません。

とにかく、健康は大事です。

心の健康も体の健康も。

日本は公共交通機関が発達しており、歩く機会が多いので健康には非常に良いと思います。

Dr. 会社員の居住地では、マイカー通勤が主流です。

そのため、一日の歩数が1,000歩に満たない人がたくさんいると思います…。