英語を使う翻訳で稼ぐには

英語を使う翻訳で稼ぐには

翻訳は、語学が好きな人の間で非常に人気の高い職業です。

日本人で翻訳家を目指す人の大半が、英語–日本語間の翻訳を選んでいます。

さらに、そのほとんどが英語から日本語への翻訳を希望しています。

英語は世界中で使用されているので、翻訳業界で需要の高い言語です。

さらに、日本の義務教育のカリキュラムに英語が組まれていることが、上述の傾向を助長しているのでしょう。


英語から日本語への翻訳者は供給過多

英語から日本語への翻訳者は供給過多

英語–日本語間の翻訳では特に、英語から日本語で翻訳者の供給が過剰気味です。

しかし実際は、多くの会社や個人が、英語から日本語への翻訳ができる人を懸命に探しています。

何故か?

それは、英語から日本語への翻訳で、クライアントのニーズを満たせる水準の納品物を完成できる人が非常に限られているからです。

他の言語を使う翻訳と比較して、英語から日本語への翻訳は求められる品質が非常に高い様です。

言い換えると、英語を使う翻訳で稼ぎたいなら、最高の(最高に限りなく近い)クオリティを提供できる技術と知識を身に着ける必要がある、ということです。

他の言語であれば、それほど目くじら立てられない程度の些細なニュアンスも、取りこぼさないように気を付ける必要があります。

英語から日本語への翻訳で稼ぎを確保したければ、以下の点を満たすのが効果的です。

  • 抜群の翻訳(上位5%位)を納品する
  • 自分以外に翻訳できる人が限られている分野に特化する

英語から日本語は、かなり厳しい

英語から日本語は、かなり厳しい

英語から日本語への翻訳を希望する人が多過ぎるため、フリーランスが訳した文を別のフリーランスがチェックする場合、品質の向上というよりも、生き残りをかけた熾烈な粗探しになりがちです。

その結果、翻訳者は意味不明なフィードバックや改悪が導入されたフィードバックを頻繁に受け取ることになります。

Dr. 会社員は、こういったフィードバックに悪意を感じています。

先日は、Dr. 会社員が日本語に訳した「check for XXX」を、わざわざ「check XXX」に書き換えて(改悪して)誤訳だと指摘するチェッカーに遭遇しました。

「check for」と「check」は異なる表現です。

たとえフィードバックが意味不明で改悪が導入されていたとしても、翻訳者は対応しなくてはなりません。

改悪の改善作業は、翻訳者と翻訳会社双方にとって時間と労力のロスになります。

これが、駆け出しのフリーランス翻訳家はチェックの仕事をしない方が良いとDr. 会社員が考えている理由の一つです。

翻訳会社は、自社と運命を共にできるよう、社内のチェッカーを使った方が無駄をカットできると思います。

フリーランスは会社のためではなく、自分のために働いているので。

日本語から英語でも意味不明なフィードバックや改悪を受け取ることはありますが、英語から日本語に比べると稀です。

よって、英語から日本語への翻訳で稼ぐには、意味不明なフィードバックを受け取った場合に、冷静に改悪を説明できるスキルも必要となります。

英語から日本語への翻訳で改悪フィードバックを受ける頻度を下げるには、非常に専門性の高い分野の案件に特化して仕事を受注する(specialized translation)のが有効です。


まとめ

まとめ

今回の投稿では、英語を使う翻訳で稼ぐには、他の言語を使う翻訳よりも高度なスキルが必要だとDr. 会社員が考える理由を説明しました。

翻訳会社が求める水準に達していない翻訳者は、激安翻訳で搾取されているのが実情ではないでしょうか。

オンラインのプラットフォームが大きく進化し、誰でも簡単にアクセスできるようになったことで、激安で搾取される翻訳者が増えている様です。

そういう翻訳者が増えれば増えるほど、低めの品質水準の翻訳料が更に値下がりします。