翻訳家としての成功に学歴は関係ないのでしょうか?
仕事や人生での成功に「学歴は関係ない」という意見をよく耳にします。
確かに、人生全般における幸福度と収入は学歴に比例しない、とDr. 会社員も思っています。
翻訳業も、高学歴だから成功する、という職業ではありません。
翻訳家は基本的に、商品になる訳文が書けるのであれば学歴は関係ありません。
逆に、どんなに高学歴でも、原文を正しく理解して読みやすい訳文を書けないのであれば、翻訳家として使い物になりません。
確かに、理屈では学歴と翻訳家としてのキャリアに相関はありません。
しかし、実際にDr. 会社員の知人で翻訳家として成功している人は、全員高学歴です。
高学歴というのは、日本人が思い浮かべがちな「偏差値の高い学校に入学した」という意味ではありません。
ハイレベルな学位(修士号や博士号)持っている人が多い、という意味です。
偏差値の高い学校に入学するのと違って、ハイレベルな学位を取るには、試験で高得点を取るテクニックではなく、根気と好奇心が必要です。
翻訳家に必要なのは、高い偏差値ではなく、根気と好奇心だと、Dr. 会社員は考えています。
目次
翻訳には、自分で考える頭が必要
翻訳の仕事は、自分でリサーチできる人でないとできません。
誰かに教えてもらったことをアウトプットする作業ではないからです。
「Aの訳はB」、「Cの訳はD」といった様に、パターン化された訳を書いている様では、激安翻訳でやりがい搾取されます。
パターン化された訳は、機械で十分に対応できる時代になっているからです。
翻訳は職業なので、何らかの資格を取得したり、どこかの翻訳会社のトライアルに合格することがゴールではありません。
資格を取ったりトライアルに合格することは、あくまでも、翻訳の仕事を受注するための手段の一部に過ぎず、仕事を受注するための絶対条件ではありません。
自分でリサーチする能力はハイレベルな学位を取る上で必須なので、ハイレベルな学位を取ることは間接的に翻訳家として必要なスキルを磨いていることになります。
翻訳者にとって、読書は間違いなく重要
Dr. 会社員は今まで、副業、本業合わせて15年ほど翻訳業に携わってきました。
自身の経験を振り返ってみて心底思うのは、翻訳スキルを全体的に高め、教養や専門知識を身に付けるのに一番役立つ勉強は読書である、ということです。
読書の効果を侮ってはいけません。
訳文を書く際には、自分が実際に繰り返し目にして脳内にストックされた表現を無意識に使っています。
つまり、脳内に蓄積されている語彙や表現が少ないと、商品になる訳文が書けません。
紙でも電子書籍でも読書の効果は得られますが、翻訳作業は通常コンピューターのスクリーン上で行うため、翻訳家になりたいなら、電子書籍に慣れておいた方が良いでしょう。
読書も、ハイレベルな学位を取るためには絶対に必要です。
まともな大学であれば、本を読まない学生に学位は授与しません。
まとめ
今回の投稿では、翻訳家としての成功に学歴は関係ないのか、という疑問を考察しました。
上述の通りDr. 会社員は、翻訳家としてのキャリアと学士号を取得した大学の偏差値は関係ないと思っています。
偏差値の高い学校に入学するためのスキルと翻訳家に必要なスキルに、あまり共通点がないからです。
一方、翻訳家に必要な資質とハイレベルな学位を取るために必要な資質には共通点が多いと感じています。
実際、Dr. 会社員の知人の中で翻訳で成功している人は、全員高学歴です。